仕事時間の過ごし方(3)脱力社員・脱力管理職のススメ:50代ミドル世代の新しい働き方

前回からの続きです。

はじめに:仕事に対する不満が尽きない50代へ

50代になると、仕事に対するさまざまな不満が蓄積してきます。

  • 仕事内容に対する不満(評価されない、やりがいがない、業務負担が大きい)
  • 労働環境に対する不満(給与が低い、長時間労働、理不尽な評価制度)

例えば、頑張っても上司に評価されず、ボーナス査定が低かったり、昇進のチャンスが巡ってこなかったり。あるいは、会社全体の給与水準が低いのに仕事量だけはどんどん増えていく。こうした不満を持つ50代は多いのではないでしょうか?

若ければ転職やスキルアップで打開策を見つけることもできますが、50代になると「いまさら転職?」と現実的な壁を感じるものです。

そこで提案したいのが「脱力して働く」という新しい考え方です。

1. 仕事の不満はどこから来るのか?

仕事に対する不満の原因を整理すると、先に述べた「人間関係の悩み」のほかに、大きく2つの要因があります。

① 仕事内容に対する不満

  • 頑張っても評価されない(特に上司の裁量が大きい場合)
  • ボーナスや昇給が期待できない
  • 会社の利益には貢献しているのに、個人として認められない

② 労働環境に対する不満

  • そもそも会社の給与水準が低い
  • 仕事量が多く、残業が当たり前
  • 上司や経営層の考え方が古い

どれも簡単に解決できる問題ではありません。特に50代になると、転職やキャリアチェンジが難しくなり、「どうやってこの状況でうまく生き抜くか?」という発想が大切になってきます。

2. 50代になると転職が難しい? それなら考え方を変えよう

若い世代であれば、環境に不満があれば転職したり、スキルを磨いて市場価値を高めたりすることができます。しかし、50代にとって転職はリスクが大きいのも事実。

  • 年齢の壁(採用されにくい)
  • 給与ダウンの可能性(今より待遇が悪くなるかも)
  • 新しい環境に適応できるかの不安

では、どうするか? 答えは「考え方を変えること」です。

無理に成果を上げようとしたり、評価を気にしたりするのではなく、”脱力”して働くことを意識してみましょう。

3. 脱力3か条とは?

「脱力」と聞くと、「怠けるの?」と思われるかもしれませんが、決してそうではありません。

ここで言う「脱力」とは、仕事のストレスを減らし、余裕を持って働くための考え方です。

① 成果を上げようとしない

仕事で成果を出すことは大切ですが、問題は「その成果が誰のためになるのか?」ということです。

  • 会社の利益につながる成果ならOK
  • でも、上司の評価を上げるためだけの成果なら無理をしなくていい

無理に成果を出そうとしてストレスを抱えるくらいなら、適度に力を抜いて働くほうが精神的にも楽になります。

② 残業をしない

50代になったら、若い頃のようにガムシャラに働く必要はありません。

  • 残業を減らすことで、仕事の優先順位を整理できる
  • 定時で帰ることで、プライベートの充実が可能に
  • 健康を守るためにも、長時間労働は避けるべき

管理職であっても、ダラダラ働くのではなく、短時間で集中して効率よく仕事を終わらせる意識が重要です。

③ 上司の命令は半分ほど聞き流す

上司の指示や評価を気にしすぎると、必要以上にストレスが溜まります。

  • 会社のミッションに関わる重要な指示はしっかり対応
  • でも、無理難題や意味のないタスクは適度に受け流す

50代になれば、すべての指示に100%応えようとする必要はありません。適度に受け流すことで、心の余裕が生まれます。

4. 脱力しても仕事はちゃんとやる!

脱力社員・脱力管理職といっても、「手を抜く」わけではありません。重要なのは、「やるべきことはしっかりやるが、無理はしない」というスタンスです。

  • 会社のためではなく、自分のために働く
  • 上司の評価を気にしない
  • 自分が納得できる仕事の仕方をする

結果として、「頑張りすぎない方が、仕事のパフォーマンスが上がる」こともあります。

5. 脱力管理職・脱力社員のススメ

短時間集中で仕事を終わらせる

1日8時間働くとしても、実際に深い集中(ディープワーク)が続くのは2~3時間程度と言われています。(もちろん個人差はあります)

  • 集中すべき時間は全力で
  • それ以外の時間は、人間関係や将来のビジョンを考える

管理職であれば、部下とのコミュニケーションや社外との関係構築に時間を使うのも一つの方法です。

意外と上司はあなたを見ていない

「評価が下がるのでは?」と心配する人もいるかもしれませんが、実は上司はそれほど部下を細かく見ていません

  • 上司自身も忙しい(部下を管理する余裕がない)
  • 目立った問題がなければ評価は維持される

つまり、無理に頑張らなくても、最低限の評価は得られるということです。

まとめ:50代は「脱力」して心地よく働こう

50代になると、仕事に対する不満は増えていきます。しかし、無理に転職やキャリアアップを目指すのではなく、「脱力」して働くことで、ストレスを減らし、快適に仕事を続けることができます。

脱力3か条を実践しよう!

✅ 成果を上げようとしない
✅ 残業をしない
✅ 上司の命令を半分聞き流す

無理に頑張りすぎず、自分のペースで働くことが、50代の新しい働き方のカギになるでしょう。

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