Googleの主要な生成AIモデルとツールの活用ガイド
Googleは、画像、動画、音楽、テキストなど、多岐にわたる分野で革新的な生成AIモデルとツールを提供しています。これらのツールを使いこなすことで、クリエイティブなコンテンツ制作を効率化し、新たな表現方法を探求できます。
本ページでは、Googleが提供する主要な生成AIモデルとツールの特徴、使い方、アクセス方法、そして具体的な操作手順をまとめました。
1. 画像生成ツール「Imagen」と「Whisk」
Imagen (画像生成モデル)
Googleの画像生成AIモデルで、特にImagen 4は最高の明瞭さと創造性を誇ります。写真のようなリアルな画像から抽象的なアートまで、幅広いスタイルに対応し、超高速な生成が可能です。
- 特徴:
- Imagen 4: 強化されたテクスチャ、色、タイポグラフィによる超リアルな画像生成。
- 超高速モード: 最大10倍の高速生成を実現。
- 高解像度: 最大2Kの解像度で印刷にも適しています。
- タイポグラフィの精度: グリーティングカードやポスター作成に最適。
- 活用シーン: 広告素材の作成、教育現場での視覚的表現、プロモーション用画像生成など。
- アクセス方法: Geminiアプリ、Whisk、Vertex AI、およびGoogle Workspace (Google スライド、Vids、ドキュメントなど) で利用可能です。
Whisk (画像生成ツール)
Google Labsから提供される画像生成ツールで、直感的な操作が特徴です。長いテキストプロンプトを書く代わりに、画像を使ってアイデアを生成・リミックスできます。
- 特徴:
- 画像ベースの生成: 「主題」「シーン」「スタイル」の3つの画像を組み合わせて独自の表現を作成。
- AIによるプロンプトアシスト: 生成された画像から自動的にテキストプロンプトを生成。
- Whisk Animate: 生成した画像を8秒の動画に変換 (Veo 2を使用)。
- 無料: 18歳以上のユーザーは無料で利用可能。
- 活用シーン: プロダクトデザインの試作、YouTubeサムネイル、Instagram画像、プレゼンテーション資料作成など。
- アクセス方法: labs.google/whisk から試験運用版を試すことができます。
2. 動画生成ツール「Veo」と「Flow」
Veo (動画生成モデル)
Googleの最新の動画生成モデルで、テキストや画像プロンプトからリアルな動画を生成します。
- 特徴:
- Veo 3 (最新): 動画品質の向上に加え、初めて音声付きの動画生成に対応。
- 高解像度: 4K解像度で最大60秒の動画を生成可能。
- リアルな物理法則の理解: 乗り物の動きなどが正確に再現されます。
- 活用シーン: 短編の物語クリップ生成、広告や短編動画の作成。
- アクセス方法:
- Veo 2: 現在利用可能。
- Veo 3: 現在、米国のGoogle AI Ultraサブスクライバー向けにGeminiアプリとFlowで利用可能。エンタープライズユーザーはVertex AIでも利用可能。
Flow (AI映画制作ツール)
Veo、Imagen、Geminiを統合したAI映画制作ツールです。テキストや画像から映画のようなクリップ、シーン、ストーリーをシームレスに作成できます。
- 特徴:
- シームレスな制作: 短いストーリーを入力するだけで、環境音やキャラクターの対話を含む動画を生成。
- ビジュアルスクリプト: テキストからビジュアルコンテやキャラクターデザインを自動生成。
- 活用シーン: 脚本作成、ビジュアル化、プレゼンテーション資料作成など、映画制作プロセスの効率化。
- アクセス方法: 現在、米国のGoogle AI ProおよびUltraプランのユーザー向けに提供。
3. その他の主要なAIモデルとツール
Gemini (マルチモーダルAIモデル)
GoogleのAIアシスタントであり、WhiskやFlow、Veoなどの基盤となるAIモデルです。画像やテキストを理解し、詳細なキャプションを自動生成する能力を持ちます。
- 特徴: 画像やテキストプロンプトからの画像生成、Geminiアプリでの利用、多様なGoogle AIモデルの基盤。
- 活用シーン: 写真整理、Jupyter Notebook自動生成、広告素材作成、検索の要約機能など。
- アクセス方法: Geminiアプリ、Google AI Studio、Chrome先行体験。
Lyria (音楽生成モデル)
高度な楽曲制作を可能にする音楽生成モデルです。特にLyria RealTimeは、リアルタイムでの音楽生成と演奏が可能です。
- 特徴: 高度な楽曲制作、リアルタイムでの生成音楽の作成・制御。
- アクセス方法: YouTube Shorts、Vertex AI、AI Studio。
補足情報:主なツールの操作手順と関連リンク
ここでは、特にアクセスしやすい「Whisk」と「Gemini」の基本的な操作手順を解説します。
Whiskの操作手順 (画像生成)
- アクセス: ウェブブラウザで labs.google/whisk にアクセスします。
- ログイン: Googleアカウントでログインします。
- 画像アップロード: 「Subject (主題)」「Scene (シーン)」「Style (スタイル)」の各枠に画像をドラッグ&ドロップします。
- 生成: 「Generate (生成)」ボタンをクリックすると、入力した画像を組み合わせた新しい画像が生成されます。
- 調整: 生成された画像に満足できない場合は、「Refine (調整)」機能を使って、ディテールや色合いなどを変更できます。
Geminiの操作手順 (テキスト・画像生成)
- アクセス: ウェブブラウザで gemini.google.com にアクセスします。
- ログイン: Googleアカウントでログインします。
- テキスト入力: 画面下部のテキストボックスに、生成したい画像やテキストの内容を指示します。
- 例: 「夕焼けのビーチに立つ猫の写真を生成してください」
- 画像アップロード (任意): テキスト入力ボックスの横にあるアイコンをクリックして画像をアップロードし、その画像に関する質問や指示を入力します。
- 例: 「この写真に写っている場所はどこですか?」
- 生成: 指示を入力し、送信ボタンをクリックすると、AIが応答や画像を生成します。
Google AI関連リンク集
- Whisk: labs.google/whisk
- Gemini: gemini.google.com
- Google AI Studio: aistudio.google.com
- Vertex AI: cloud.google.com/vertex-ai
これらのツールを活用し、ぜひGoogleの最新の生成AI技術を体験してください。