Obsidianセットアップ手帖 — OBS 05
— 検索と整理の土台 —
ノートの先頭には、プロパティ(ノートの属性を書く欄)を置けます。タグ、作成日、別名、公開の印などです。ノートが増えてから「あの種類のノートだけ一覧したい」と思っても、属性が無いと、1枚ずつ開いて確かめるしかありません。どんな属性を、どんな名前と形で書くかを、最初に決めます。
この記事を読むとできること
想定している使い方
OBS 04 まで終えている前提です。説明はすべて Mac を前提にしています。
読む目安:約8分 ・ 手を動かす目安:約15分(part 1〜3)・ 図1枚
プロパティは、ノートの一番上の、2本の --- に挟まれた部分に書く、名前と値の組です。検索やノートの一覧は、この名前と値を手がかりにします。
ところが、名前の綴りや値の形は、ノートごとに自由に書けてしまいます。tag と tags、2026/10/10 と 2026-10-10 のような表記ゆれ(同じ意味なのに書き方が揃っていないこと)が混ざると、一括の検索で、一部のノートだけが漏れます。混ざったあとで揃えるには、すべてのノートを開いて直すことになります。
図の見方:上の段は、決めずに書いた場合です。表記ゆれが混ざり、検索で一部のノートが漏れます。下の段は、最初に属性の名前と形を決めた場合です。全ノートが同じ形で揃うので、一括で抜き出して整理できます。
part 1 — 目安 4分
ノートの先頭に、次のように書きます。書き方は YAML(ワイエーエムエル。名前と値を「名前: 値」の形で並べる書き方)です。
---
tags:
- メモ
created: 2026-10-10
aliases:
- 打ち合わせ
---
Obsidian では、これを文字で書かなくても、画面の「プロパティ」の欄から、名前と値を入れて編集できます。値には種類があり、テキスト・リスト・数・チェックボックス・日付・日付と時刻・タグから選べます。最初から使える属性は、tags(タグ。検索用の印)、aliases(別名。リンクの候補になる)、cssclasses(そのノートだけの見た目の指定)の3つです。
タグは、本文の中に #idea のように、# に続けて書く方法もあります(# のあとに空白を入れません)。どちらで書いても、同じタグとして集計されます。ただし、書き方が2通りあると混ざりやすいので、プロパティの tags に書く、と1つに決めるのが、この手帖のおすすめです。
1つのノートの中で、同じ名前の属性は1回しか書けません。
最初にやる理由:文字で書いた属性と、画面で編集した属性は、同じものです。どちらでも書けると分かれば、AI に頼んで一括で付けてもらう道も開けます。
✓ ここまでの確認:1枚のノートに、tags と created を付けた。画面の「プロパティ」の欄に表示される。
part 2 — 目安 6分
自分のノートで使う属性を、次の表のように決めます。最小のものから始めて、必要になったら足します。
| 属性 | 値の形 | 使いどころ |
|---|---|---|
tags |
リスト(1つずつ) | ノートの種類・テーマ。日本語でも英語でも、どちらか1つに決める |
created |
日付(2026-10-10 の形) |
作成日。年・月・日の順、ハイフンで区切るに決める |
aliases |
リスト | 別名(OBS 04) |
publish・permalink |
チェックボックス・テキスト | Obsidian Publish(有料の Web 公開)を使うときだけ |
publish: true という属性は、Obsidian Publish が、公開するノートを選ぶための印です。Publish を契約していなければ、付けても公開されません。ほかの Web 公開の仕組みに使うときは、その仕組みの決まりに合わせます。
公開の印は、中身の確認と、セットで考えます。公開するノートに、公開してよくない情報(個人名・場所・合言葉)が入っていないかは、印を付ける人が見ます。印を付ける前に、中身を読みます。
最初にやる理由:属性の名前と形を決めるのは、あとで検索や一覧に使う「手がかり」を揃えるためです。tags と日付の形さえ決めておけば、あとから属性を足しても、土台は崩れません。
後回しにすると:表記ゆれが混ざったあとで揃えるには、全ノートの属性を見直します。AI に頼んで一括で直す方法もありますが、直した結果を、自分の目で確かめる作業が残ります。
✓ ここまでの確認:tags と created の書き方(形と綴り)を、1行ずつ言える。
part 3 — 目安 5分
属性が揃っていると、次のようなことができます。
[tags:メモ] のように、角括弧で属性名と値を書くと、その属性を持つノートだけが出る検索の書き方の詳しい一覧は、Obsidian の公式ヘルプの「検索」にあります。まずは、属性名と値の組が検索の手がかりになる、と覚えておけば足ります。
最初にやる理由:ノートが増えるほど、見た目の整理より、検索で絞り込む力が効いてきます。属性で絞れる状態にしておけば、増えても、探す手間が増えません。
✓ ここまでの確認:検索の欄に [tags:メモ] と入れて、タグが付いたノートだけが出る。
| 起きていること | 原因 | どうするか |
|---|---|---|
| プロパティの欄が出ない | ノートの一番上に --- が無い、または書き方が崩れている |
先頭に --- を置き、名前: 値 の形に直します |
| タグが検索で出ない | tags と書くところを tag と書いた、またはタグの表記が違う |
綴りと表記を揃えます |
| 日付で並べ替えられない | 日付の形がバラバラ | 2026-10-10 の形に揃えます |
| publish を付けたのに公開されない | Obsidian Publish を契約していない | Publish は有料の別サービスです(OBS 01) |
属性が揃ったノートは、AI が「この種類のノートだけ読んで」という頼みを受けやすく、まとめや整理の頼みごとが外れにくくなります。AI にノートへ属性を付けさせるときは、決めた名前と形をそのまま伝えます。
属性は、使わない分を増やさないのがコツです。最初は tags と created の2つで足りて、必要になった日に足します。
NEXT
OBS 06
バックアップと安全な拡張 ―― ノートを失わないために
ファイルリカバリー、本当のバックアップ、プラグインの入れ方を扱います。 →
※ 画面の名前やボタンの場所、プランの内容、設定の細かな仕様は、アプリの更新で変わることがあります。この記事は公式の説明(2026年10月時点)と実際に使っている環境をもとに書いていますが、動作を保証するものではありません。迷ったときは公式のドキュメントが正です。