Obsidianセットアップ手帖 — OBS 06
— ノートを失わないために —
ノートが増えるほど、失ったときの痛みは大きくなります。守りは二重にします。1つは、Obsidian のファイルリカバリー(少し前の状態に戻す機能)。もう1つは、保管庫の外にあるバックアップです。そのうえで、プラグイン(Obsidian に機能を足す追加ソフト)は、保管庫への書き込みができる外部のコードなので、入れる前に確かめます。
この記事を読むとできること
想定している使い方
OBS 05 まで終えている前提です。説明はすべて Mac を前提にしています。
読む目安:約8分 ・ 手を動かす目安:約16分(part 1〜3)・ 図1枚
ノートは、書いた時間がそのまま価値になります。消えたり、壊れたり、書き換わったりしたとき、取り戻せるかどうかは、失う前に守りを用意していたかで決まります。
もう1つ、気をつけたいのが、機能を足すプラグイン(追加ソフト)です。プラグインは、保管庫のファイルを読み書きできる、外部の人が書いたコードです。便利さと引き換えに、自分のノート全体を、外部のコードに預けることになります。守りと入れ方の確認は、この2つを先に決めておきます。
図の見方:上の段は、守りを用意せずに書き溜めた場合です。消えたり壊れたりしても戻せず、ノートを失います。下の段は、先に守りを二重にして、プラグインは確かめてから入れた場合です。失っても戻せます。
part 1 — 目安 4分
設定の「コアプラグイン」(Obsidian に最初から付いている機能)の一覧から、「ファイルリカバリー」(File recovery)をオンにします。オンにすると、ノートを編集するたびに、少し前の状態が自動で記録されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 記録の間隔 | 5分以上あけて(既定) |
| 残す期間 | 7日間(既定) |
| 戻せるもの | .md のノートと、.canvas のファイルだけ |
| 戻し方 | 設定の「ファイルリカバリー」→「スナップショット」→「表示」から、ファイルと時刻を選び、「コピー」か「復元」を押す |
ファイルリカバリーは、完全なバックアップではありません。記録は保管庫の外の、この Mac の共通の設定の場所にあり、この Mac にしか無く、同期されません。保管庫を別の場所へ移すと、記録に届かなくなることがあります。また、画像などの添付ファイルは戻せません。
最初にやる理由:書き換えの間違いは、すぐ気づくとは限りません。7日間のうちなら取り戻せる仕組みを、オンにするだけで用意できます。
後回しにすると:オンにする前の書き換えは、記録されていません。間違いは、いつ起きるか分からないので、最初にオンにします。
✓ ここまでの確認:コアプラグインの一覧で「ファイルリカバリー」がオンになっている。
part 2 — 目安 6分
ファイルリカバリーが守るのは、「少し前の状態」です。フォルダごと消えたとき、Mac が壊れたときのために、保管庫の外にも守りを用意します。
| 守り | 何から守るか | 手間 |
|---|---|---|
| Time Machine(Mac の自動バックアップ) | 消した・壊れた・Mac の故障 | 外付けのディスクを1つ接続して、オンにする |
| iCloud(Apple のクラウド保存サービス)のバージョン履歴 | iCloud 上のファイルの古い版 | iCloud に置いた保管庫なら、古い版が残る場合がある(残る期間や取り出し方は Apple の案内で確かめる) |
| 保管庫をフォルダごとコピー | 最後の手段 | 月に1度、別の場所(外付けのディスクなど)へコピーする |
iCloud の同期は、バックアップではありません。同期は、削除も書き換えも、ほかの端末に伝えてしまうからです。Time Machine か、フォルダごとのコピーを、1つは用意します。
最初にやる理由:守りは、元のデータと同じ場所に置いても意味がありません。保管庫の外、できれば別の機器に置きます。
後回しにすると:バックアップは、失ってから作ることができません。Time Machine は、オンにした日からの分しか残りません。
✓ ここまでの確認:保管庫の外に置いたバックアップが、1つ以上ある(Time Machine がオン、または、コピーを取った日が分かる)。
part 3 — 目安 6分
コミュニティプラグインは、誰でも作って公開できます。機能は増えますが、公式の注意どおり、外部のコードが、あなたの代わりに動きます。害のあるものが紛れる可能性もゼロではありません。
まず、設定の「コミュニティプラグイン」を開き、「制限モード」をオフにする(「コミュニティプラグインを有効にする」を選ぶ)。ここまでは、まだ何も入っていません。次に、「閲覧」から入れたいプラグインを探します(名前・作者・説明で絞れます)。
「インストール」を押す前に、作者・使われている数・最後の更新を見ます。問題が無ければ、「インストール」→「有効化」の順に押します。入れるのは1つずつにして、動作を見てから次のプラグインへ進みます。
入れたあとの決まりは3つです。
.obsidian の中のプラグインの設定を含めないようにします最初にやる理由:プラグインは、保管庫のファイルをすべて読み書きできる立場にいます。入れる前に確かめるのは、その立場を渡してよい相手か、を見るためです。
後回しにすると:入れたあとに怪しいと気づいても、すでに読まれたノートは取り消せません。ファイルリカバリーと保管庫の外のバックアップが、そのときの保険になります。
✓ ここまでの確認:制限モードをオフにする前に、保管庫の外のバックアップがある。入れるプラグインの作者と更新日を確かめた。
| 起きていること | 原因 | どうするか |
|---|---|---|
| ノートを消してしまった | ゴミ箱の設定・バックアップ | Mac のゴミ箱(OBS 03)→ ファイルリカバリー → Time Machine、の順に探します |
| ファイルリカバリーに、記録が出ない | オンにする前の書き換え、または保管庫を移した | Time Machine から探します。保管庫を元の場所へ戻すと、見えることがあります |
| プラグインを入れたら動作が重くなった | プラグインが重い | スイッチをオフにして、1つずつ切り分けます |
| プラグインの設定を共有してしまった | 合言葉が入っていた | その合言葉を作り直す(無効にして、新しくする)。共有したものは取り消せません |
AI に読み書きさせる前には、この記事の守り(ファイルリカバリーと外のバックアップ)を済ませておきます。AI の書き込みは、1行ずつ確かめるのが基本ですが、確かめ漏れても取り戻せる状態にしておけば、安心して任せられます。手順は LAB 003 にあります。
設定の「コアプラグイン」には、Obsidian に最初から付いている機能の一覧があり、1つずつオンとオフを切り替えられます。たとえば、キャンバス(広い面にノートを自由に並べる)、デイリーノート(日付のノートをすぐ作る)、クイックスイッチャー(キーボードだけでノートを探す・作る)などです。使わない機能はオフにして、画面を簡素にしておきます。コアプラグインは公式の機能なので、コミュニティプラグインとは違い、外部のコードではありません。
見出しの色など、見た目を変えたいときは、CSS(画面の見た目を決める書き方)のファイルを、保管庫の .obsidian/snippets フォルダに置きます。設定の「外観」の「CSS スニペット」で、置いたファイルをオンにすると反映されます。出どころの分からない CSS は、そのまま入れません。中身を読んでから置くか、AI に「この CSS は何をするか」を聞いてからにします。
| 章 | 決めたこと |
|---|---|
| OBS 01 | ノートは Mac の中の .md。同期は1つだけ |
| OBS 02 | 保管庫は iCloud の Obsidian フォルダ(iPhone でも使うなら)。入れ子にしない |
| OBS 03 | 添付は attachments に集める。リンクの形式を1つに。削除はシステムのゴミ箱 |
| OBS 04 | 名前は1ノート1テーマ。別名で呼び方の揺れを吸収 |
| OBS 05 | tags・created の形を決める。publish は Publish 用 |
| OBS 06 | ファイルリカバリーをオン。外にバックアップ。プラグインは確かめてから |
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