FRL 自由研究ラボ

Obsidianセットアップ手帖 — OBS 03

必須初期設定

— 添付・リンク・ゴミ箱を、最初に決める —

ノートを書き始める前に、設定で決めておくことが3つあります。添付ファイルの置き場所、リンクの形式、削除したファイルの行き先です。どれも、ノートが増えてから直すと、数百のファイルを直すことになります。ノートが10枚のうちに決めておきます。

この記事を読むとできること

  • 添付ファイルを、保管庫の決まった場所に自動で集められます
  • リンクの形式を決め、ノートが増えても揃えられます
  • 削除したファイルが、取り戻せる場所へ行くようにできます

想定している使い方

OBS 02 を終え、保管庫が作られている前提です。設定は、Obsidian の画面左下の歯車から開きます。日本語表示と英語表示で名前が違うことがあるので、英語の名前も並べて書きました。説明はすべて Mac を前提にしています。

この記事の道順

  1. なぜ、ノートを書く前に決めるのか
  2. part 1 — 添付ファイルの置き場所
  3. part 2 — リンクの形式
  4. part 3 — 削除したファイルの行き先
  5. つまずき集(症状から引く)
  6. 知っておくと便利な知識
  7. 次の一歩

読む目安:約8分 ・ 手を動かす目安:約14分(part 1〜3)・ 図1枚

なぜ、ノートを書く前に決めるのか

この3つの設定は、すでにあるノートには効かず、これから作るものにだけ効きます。決めずに書き進めると、既定の設定で作られたファイルとリンクが、保管庫に溜まっていきます。

あとで設定を変えても、溜まった分は自動では直りません。画像が保管庫の入り口に何百枚も並ぶ、リンクの形式が2種類混ざる、消したノートが取り戻せない、という形で効いてきます。ノートが10枚のうちに決めれば、直す対象がありません。

✕ 決めずに書き進めると 既定のまま 書き溜める 画像・リンク・ 削除が散らかる 数百のファイルを あとで直す ○ 書く前に3つ決めると 3つを先に 決める 溜まるものが 最初から整う 直す対象が 無い 書く内容は同じです。違いは、3つの設定を書く前に決めたかどうかだけです。

図の見方:上の段は、決めずに書き進めた場合です。画像・リンク・削除が既定のまま溜まり、あとで数百のファイルを直すことになります。下の段は、書く前に3つを決めた場合です。溜まるものが最初から整っているので、直す対象がありません。

01

part 1 — 目安 5分

添付ファイルの置き場所

設定の「ファイルとリンク」(英語表示では Files & Links)を開き、「新しい添付ファイルの保存先」(Default location for new attachments)を探します。選べる場所は4つです。

選択肢 意味
保管庫フォルダ(Vault folder) 保管庫の入り口に、そのまま置く(既定)
下で指定したフォルダ(In the folder specified below) 決めた1つのフォルダに集める
現在のファイルと同じフォルダ(Same folder as current file) 貼ったノートのそばに置く
現在のフォルダ下のサブフォルダ(In subfolder under current folder) ノートのそばに、決めた名前のフォルダを作って置く

勧めるのは「下で指定したフォルダ」で、名前は attachments です。選ぶと、フォルダの名前を入れる欄が出るので、attachments と入れます。フォルダは、無ければ作られます。

最初にやる理由:既定の「保管庫フォルダ」のままだと、貼った画像や PDF が、保管庫の入り口に、ノートと混ざって溜まります。1か所に集めておけば、ノートの一覧がすっきりし、AI や検索でノートだけを探すときも楽です。

後回しにすると:溜まった画像を、あとから1つのフォルダへ移すと、画像を貼ったノート側のリンクを、画像の数だけ直す作業になります。Obsidian の中で移せば、リンクは自動で直る設定(part 2)ですが、Finder(Mac でファイルを見るアプリ)から移すと直りません。

✓ ここまでの確認:画像を1枚ノートに貼ると、attachments フォルダの中にファイルができる。

02

part 2 — 目安 5分

リンクの形式

ノート同士をつなぐ書き方には、2種類あります。

形式 見た目 特徴
ウィキリンク(二重の角かっこで囲んで書くリンク) [[ノート名]] Obsidian の既定。短くて打ちやすい。Obsidian 以外のアプリでは、リンクとして扱われないことがある
Markdown(記号で書く文章の書き方)リンク [表示名](ノート名.md) ほかの Markdown 対応のアプリでもリンクとして動く。空白は %20 に直される

切り替えは、同じ「ファイルとリンク」の 「ウィキリンクを使う」(Use [[Wikilinks]])のオンとオフです。あわせて、「新しいリンクの形式」(New link format)で、リンクに書く場所の指し方を選びます。この「場所の指し方」を、パス(ファイルの場所を、フォルダをたどって示す書き方)といいます。

選択肢 意味 向き
できるだけ短いパス(Shortest path when possible) 同じ名前が無ければ、名前だけで指す Obsidian だけで使う
ファイルからの相対パス(Relative path to file) リンクを書くノートから見た位置で指す ほかのツールや Web へも渡す
保管庫内の絶対パス(Absolute path in vault) 保管庫の入り口からの位置で指す 特に理由が無ければ選ばない

迷ったら、ウィキリンクと「できるだけ短いパス」です。Obsidian で使う限り、いちばん楽です。ノートをほかのツールや Web に出す予定があるときは、Markdown リンクと「相対パス」にします。もう1つ、「内部リンクを自動的に更新」(Automatically update internal links)はオンのままにします。ノートの名前を変えたとき、リンクが追従します。

最初にやる理由:リンクの形式は、ノートが増えるほど混ざりやすく、混ざると、検索や AI の読み取りで、リンクを見落とします。最初に1つに決めておけば、混ざりません。

後回しにすると:形式が混ざったあとで揃えるには、すべてのノートのリンクを書き換える必要があります。手で直すのは現実的でなく、AI やプラグイン(機能を足す追加ソフト)に頼むことになりますが、書き換えの間違いに気づきにくい作業です。

✓ ここまでの確認:選んだ形式(ウィキリンクか Markdown リンクか)と、リンクの指し方を言える。「内部リンクを自動的に更新」がオンになっている。

03

part 3 — 目安 4分

削除したファイルの行き先

同じ「ファイルとリンク」の 「削除したファイル」(Deleted files)で、消したノートの行き先を決めます。選択肢は3つです。

選択肢 意味
システムのゴミ箱へ移動(Move to system trash) Mac の「ゴミ箱」に入る。取り出せる
Obsidian のゴミ箱へ移動(Move to Obsidian trash) 保管庫の中の .trash フォルダに入る
完全に削除(Permanently delete) すぐに消える。取り戻せない

勧めるのは「システムのゴミ箱へ移動」です。Mac のゴミ箱に入るので、慣れた操作で戻せます。iCloud(Apple のクラウド保存)で同期している保管庫では、削除がほかの端末にも伝わる点にも気をつけます。

最初にやる理由:誤って消したときに、取り戻せる場所に行くかどうかは、設定で決まります。「完全に削除」のままだと、1回の押し間違いが、そのまま失われます。

後回しにすると:消してから設定を変えても、消した分は戻りません。ゴミ箱の設定は、消す前にしか意味がありません。

ゴミ箱は、バックアップではありません。ゴミ箱を空にすると、消えます。変更前の状態を取り戻す仕組みは、OBS 06 で扱います。

✓ ここまでの確認:試しにノートを1枚消すと、Mac のゴミ箱に入っている(確かめたら、戻しておく)。

つまずき集(症状から引く)

起きていること 原因 どうするか
画像が保管庫の入り口に溜まった 保存先を決める前に貼った attachments を作り、Obsidian の画面の中で画像をそこへドラッグして移します(リンクが自動で直ります)
画像のリンクが切れた Finder で画像を移した、または自動更新がオフ 「内部リンクを自動的に更新」をオンにし、切れたリンクは1つずつ直します
ほかのアプリでリンクが動かない ウィキリンクを使っている Markdown リンクに切り替えます。すでに書いた分は、自動では変わりません
消したノートがゴミ箱に無い 「完全に削除」になっていた OBS 06 のファイルリカバリーと、Mac のバックアップから探します

知っておくと便利な知識

設定は保管庫ごとに保存される

これらの設定は、保管庫の中の .obsidian フォルダに保存されます。保管庫を増やしたときは、新しい保管庫にも、同じ設定をします。

設定の名前が違って見えるとき

アプリの更新や表示言語で、設定の名前や並びが変わることがあります。見つからないときは、設定画面の検索欄に「添付」「リンク」「削除」と入れて探します。

※ 画面の名前やボタンの場所、プランの内容、設定の細かな仕様は、アプリの更新で変わることがあります。この記事は公式の説明(2026年10月時点)と実際に使っている環境をもとに書いていますが、動作を保証するものではありません。迷ったときは公式のドキュメントが正です。