Macセットアップ手帖 — SETUP 04
— 壊れてから直すより、月に一度見る —
調子が悪いときは、アプリを最新にする → 状態を見る → 診断するの順に見ます。また、会話が長くなるほど AI の精度は落ちるので、作業の区切りで会話を整えます。最後に、この手帖の4本で決めたことを、月に一度見直すチェックリストにまとめます。
この記事を読むとできること
想定している使い方
デスクトップアプリの Claude の Code を使います。この手帖の SETUP 01〜03 を終えている前提です。デスクトップ版では使えない命令は、ターミナル(文字で命令を打ち込むためのアプリ)版の方法を補足として添えました。説明はすべて Mac を前提にしています。
読む目安:約8分 ・ 手を動かす目安:約19分(part 1〜4)・ 図1枚
Claude Code の不調は、突然壊れるというより、少しずつずれていく形で起きます。CLAUDE.md が長くなる、アプリの更新が止まる、会話が長くなって前の話に引きずられる、といった具合です。
どれも、起きた直後に見れば、数分で直せます。気づかないまま積み重なると、「何がきっかけで変になったのか」が分からなくなり、設定を最初から作り直すことになります。月に一度、決まった項目だけ見る習慣にしておけば、ずれが小さいうちに直せます。
図の見方:上の段は、点検せずに使い続けた場合です。ずれが積み重なって原因が分からなくなり、作り直しになります。下の段は、月に一度決まった項目を見た場合です。ずれが小さいうちに気づき、数分で直せます。
part 1 — 目安 5分
調子が悪いときは、次の順に見ます。上の段で直るなら、下は見なくて構いません。
| 順番 | やること | 分かること |
|---|---|---|
| 1 | アプリを最新にして、開き直す | 古い版の不具合なら、これで直る |
| 2 | 状態を見る:会話の中で /status |
版・モデル・ログイン状態・どの設定ファイルが読まれているか |
| 3 | 診断する:claude doctor(ターミナル(文字で命令を打ち込むためのアプリ)で実行) |
インストールと設定ファイルの状態。見るだけで、直さない |
| 4 | 直してもらう:会話の中で /doctor |
原因を調べ、直し方を示し、確認のあとで直す |
デスクトップ版では、設定の画面を開く系の命令(/doctor や /config など)が使えないことがあります。その場合は、ターミナル(文字で命令を打ち込むためのアプリ)を開いて、次の1行で診断します(会話は始まらず、見るだけです)。
claude doctor
ターミナル版が入っていないときは、SETUP 01 の補足で入れます。診断が「問題なし」でも直らないときは、この記事の part 2 の「会話が長くなっていないか」を疑います。
最初にやる理由:順番を決めておくと、慌てて設定を作り直さずに済みます。多くの不調は、順番の1か2で直ります。
✓ ここまでの確認:調子が悪いときに見る順番を、自分の言葉で言える。
part 2 — 目安 6分
会話が長くなると、AI は古いやり取りを抱えたまま答えるようになり、精度が落ち、使える量も減ります。古い会話が、次に必要なファイルの場所を押し出してしまうからです。長さを見て、区切りで整えます。
| 命令 | 何をするか | 使う場面 |
|---|---|---|
/context |
会話の使用量を色つきの表で見せる。重いものへの提案も出す | 「そろそろ長いかな」と思ったとき |
/clear |
会話を空にして始め直す。CLAUDE.md は読み直される | 別の作業に移るとき |
/compact 指示 |
会話を要約して短くする。「認証の直しに集中して」のように、残したい話を書き添えられる | 同じ作業を続けたいが、長くなったとき |
使い分けの目安は、別の作業なら /clear、同じ作業の途中なら /compact です。また、大きなファイルを大量に読ませる調べものは、本体の会話ではなく、AI の「サブエージェント」(調べものを別に請け負う助手)に任せると、本体の会話が汚れません。
会話の中だけで頼んだ決まりは、/compact で消えることがあります。毎回守ってほしいことは、会話ではなく CLAUDE.md に書きます(SETUP 02)。必ず特定の時点で行わせたいことは、CLAUDE.md の置き手紙ではなく、仕組み(フック。特定の場面で自動的に動く小さな処理)にします。
最初にやる理由:長い会話は、気づかないうちに精度を落とします。「なんだか的外れな答えが増えた」と感じたら、設定を疑う前に、まず会話の長さを疑います。
✓ ここまでの確認:作業の区切りで /clear を使い、長くなった同じ作業では /compact を使い分けられる。
part 3 — 目安 5分
月に一度、次の項目を見ます。5分で済む内容にしてあります。
| 見ること | どこで | ずれていたら |
|---|---|---|
| CLAUDE.md の長さ | wc -l CLAUDE.md(行数を数える)。または警告の表示 |
200行を超えていたら、SETUP 02 の表で分ける |
| deny(AI にさせない操作を決める禁止の一覧)が残っているか | ~/.claude/settings.json の deny の欄 |
消えていたら戻す。2台目の Mac にも入っているか見る |
| アプリの版 | アプリの更新の案内。ターミナル版は claude --version |
更新があれば入れる。Homebrew(Mac にアプリを入れる別の道具)で入れた版は、自分で更新する |
| 設定のバックアップ | ~/.claude フォルダ |
大きな変更の前に、コピーを取る |
~/.claude には、設定と会話の履歴が入っています。アプリを入れ直すときや、設定を大きく変えるときは、先にこのフォルダのコピーを取っておくと、戻せます。
最初にやる理由:点検の項目は、それぞれが別の記事の「後回しにすると困ること」に対応しています。月に一度見るのは、その困りごとの芽を摘むためです。
✓ ここまでの確認:カレンダーに、月に一度の点検の日を入れた。
part 4 — 目安 3分
この手帖の4本で決めたことを、1枚にまとめます。新しい Mac を使い始める日と、何かおかしいと思った日に、上から順に見ます。
| 項目 | 決めたこと | 理由(後回しにすると) |
|---|---|---|
| 作業フォルダ(SETUP 01) | 専用フォルダ(code)を1つ決める | 履歴や決まり書きの引っ越しが要る |
| CLAUDE.md(SETUP 02) | 200行未満・命令の形。書き換えたら新しい会話 | 肝心の決まりが埋もれ、分け直しが大仕事になる |
| 個人設定(SETUP 03) | settings.local.json に分け、.gitignore(Git の記録に入れないファイルの一覧)に足す | 個人の設定が共有される |
| deny(SETUP 03) | .env などを読む前に禁止する | 一度読まれた内容は取り消せない |
| 権限モード(SETUP 03) | Manual から始める | 通ってよい操作の見分けが育たない |
| 点検(SETUP 04) | 月に一度、決まった項目を見る | ずれが積み重なって作り直しになる |
1行ずつ「いま自分はどうなっているか」を、○か×で付けてみてください。×の行だけ、元の記事へ戻って直します。
✓ ここまでの確認:チェックリストの×が0になった。または、×の理由が分かっている。
| 起きていること | 原因 | どうするか |
|---|---|---|
| 答えが的外れになってきた | 会話が長くなって、古いやり取りに引きずられている | 別の作業なら /clear、同じ作業なら /compact。まず会話の長さを疑う |
| /doctor や /config が使えない | デスクトップ版は、設定画面を開く系の命令が使えないことがある | ターミナルで claude doctor を実行する |
| アプリを入れ直したら設定が気になる | 設定は ~/.claude にあり、アプリの外にある |
入れ直す前に ~/.claude のコピーを取る |
| 何が原因か分からなくなった | ずれが積み重なっている | チェックリスト(part 4)を上から順に見る。1つずつ戻して確かめる |
点検の項目は、AI に頼むこともできます。たとえば「CLAUDE.md の行数と、200行を超えていたら分け方の案を出して」と頼めば、調べて案を出してくれます。ただし、直す作業の許可は、必ず中身を読んでから出します。
画面の名前、命令、設定の細かな仕様は、アプリの更新で変わります。この手帖は、2026年10月時点の公式の説明をもとにしています。食い違いを見つけたら、公式のドキュメントを正としてください。
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※ 画面の名前やボタンの場所、プランの内容、設定の細かな仕様は、アプリの更新で変わることがあります。この記事は公式の説明(2026年10月時点)と実際に使っている環境をもとに書いていますが、動作を保証するものではありません。迷ったときは公式のドキュメントが正です。