FRL 自由研究ラボ

AIエージェントことはじめ — LAB 008

2台の Mac と iPhone で持ち歩く

— 同期されるもの、されないもの —

カフェで作業できるようになったら、次は電車でも、と思いました。 iPhone でコードが書けたら最高だな、と。 ——結論から言うと、書けません。 でも、頼むことはできます。そして実は、そのほうが向いていました。

この記事を読むとできること

  • コード・ノート・画面・AI との会話のうち、何が別の Mac に届き、何が届かないかが分かります
  • コードを GitHub に預けて、2台目の Mac や iPhone から使えるようにできます
  • iPhone を「書く端末」ではなく「頼む端末」として使う考え方が分かります

想定している使い方

家の Mac で AI エージェント(AI があなたの Mac を直接さわれる形)を使い、必要に応じて2台目の Mac と iPhone を足します。 2台目の Mac が無くても、STEP 1 と STEP 5 は役に立ちます(STEP 4 は、自分で作ったアプリがあれば)。説明はすべて Mac と iPhone を前提にしています。

この記事の道順

  1. はじめに — 4つのものが、別々の道を通る
  2. STEP 1 — コードを持ち歩く(GitHub)
  3. STEP 2 — 2台目をそろえる
  4. STEP 3 — 運べないものに気づく(会話)
  5. STEP 4 — iPhone から家の Mac を見る
  6. STEP 5 — 「頼む端末」にする
  7. 3つの端末の役割を決める
  8. つまずき集(症状から引く)
  9. よくある質問
  10. 次の一歩

※ LAB 003(導入)・ LAB 005(git)・ LAB 007(持ち出すときの守り)を 終えている前提です。特にLAB 005 の「コピーしないもの」は、 この記事で本当に外へ出ます。

読む目安:約14分 ・ 手を動かす目安:約50分(STEP 1〜5)・ 図7枚

INTRO

「持ち歩く」と一言で言うけれど、中身は4つある

2台目の Mac を用意するとき、最初は「同期(両方に同じ中身をそろえること)すればいいんでしょ」と考えがちです。 ところが実際には、持ち歩きたいものは1種類ではありません。 しかも、それぞれまったく別の道を通ります。

そして1つだけ、どの道も通らないものがあります。 ここに気づかないまま移動すると、向こうで作業を再開できません。 この記事でいちばん伝えたいのは、その1つの話です。

家の Mac コード ノート 画面 会話 GitHub iCloud Tailscale 道が無い ✕ MacBook 届く 届く 届く 届かない 作ったもの 書いたもの 動いているもの AI とのやりとり 上の3つは、仕組みを用意すれば勝手に届きます。手当てが要るのは4つ目だけです。 そして4つ目こそが、向こうで作業を再開するのに一番必要なものでした。

図の見方:左が家の Mac、右が持ち出す MacBook で、間の箱が中身を運ぶ道です。 GitHub は、コードの履歴を預けておくサービスです。 iCloud は、Apple が用意している、Mac と iPhone で同じファイルをそろえる仕組みです。 Tailscale は、自分の機器同士だけをつなぐ仕組みです。 この3つが、コード・ノート・画面を運びます。いちばん下の点線の道だけ、運ぶ手段がありません。 AI とのやりとり(会話)が、向こうの Mac に届かないのです。

※ この記事では4つを順に片付けます。STEP 1 がコード、STEP 3 が会話、STEP 4 が画面です。ノートは LAB 003 で済んでいます。 STEP 2(2台目の運用ルール)と STEP 5(考え方の整理)は、この4つを使いこなすための補足です。

01

STEP 1 — 目安 15分

コードを持ち歩く(GitHub)

その前に、1つだけ確認してください。 LAB 005 で作った .gitignore(git に載せないファイルを指定するリスト)は、いままで自分の Mac の中でしか効いていませんでした。 ここから先は、記録が本当に外へ出ます。 合言葉(パスワードや、サービスに入るための鍵)をうっかり書いてしまった心当たりがあるなら、先に片付けてから進んでください。

GitHub は、git(変更履歴を記録する仕組み)で作った履歴を置いておく場所です。 LAB 005 で作ったセーブポイントの積み重ねを、そのまま外に預けるイメージで構いません。 個人で使うぶんには無料で、非公開にもできます。

次の図に出てくる push(プッシュ)は、自分の Mac の履歴を GitHub へ送ること、 pull(プル)は、GitHub にある最新の履歴を Mac に取り込むことです。 図は左から順に、これまでの状態、GitHub を挟んだ状態、そこから届く2台目の Mac を示しています。

LAB 005 まで(1台) 自分の Mac 履歴はここだけ Mac が壊れたら一緒に消える この記事から GitHub(非公開) 同じ履歴の控え pull push 2台目の Mac 同じ中身がそろう (2台目が無くても次の効果はある) 2台目を持っていなくても、これは「Mac が壊れても残る」という意味を持ちます。 LAB 005 の git は「自分(と AI)が壊したとき」用で、コンピュータの故障には効きませんでした。ここで初めて両方そろいます。 ※ 完全なバックアップではありません。git に載せていないもの(写真・大きなデータ)は別途必要です。

1-1. 置き場所を作る

  1. GitHub(github.com)でアカウントを作る(無料)
  2. 新しいリポジトリ(=履歴の置き場所)を作る
  3. 必ず「Private(非公開)」を選ぶ。あとから公開にはできますが、逆(公開 → 非公開)は手遅れです——公開していた間に誰かの目に触れた中身は、非公開に戻しても無かったことにはできないからです
  4. 「README(プロジェクトの説明を書く定番のファイル)を作る」などの追加項目は全部オフにする (GitHub 側が先にファイルを作ってしまうと、自分の Mac に既にある中身とかみ合わず、1つにまとまらなくなるため)

1-2. つなぐのは AI に頼む

正直に言うと、ここは面倒な部分です。 GitHub につなぐ方法は何種類もあって、どれも一長一短で、しかも初回だけ認証(自分の GitHub アカウント本人だと確かめる手続き)の儀式があります。 ここは AI に任せるところです。 つなぎたいコードのフォルダで AI を起動した状態で、次の文をそのまま貼ってください。

このフォルダを GitHub の自分のリポジトリにつないで push して。
つなぎ方は任せるので、認証で私がやることがあれば
そのつど何をすればいいか教えて。

うまくいくと、GitHub の画面に自分のファイルが並びます。 ここで必ず一度、自分の目で中身を見てください。 見られたくないものが混ざっていないか——これを確かめられる最後のタイミングです。

1-3. 以後は2つの動作だけ

いつやること
作業を始める前 向こうの Mac の変更を取り込む(pull)
作業を終えたら 自分の変更を送る(push)

毎回打つのは面倒なので、ダブルクリックするだけのファイルを2つ作る方法があります。 「始める前に押すやつ」と「終わったら押すやつ」です。 これも AI に頼めば作ってくれます。 さらに、送るほうは毎晩決まった時刻に自動で動くようにもできます—— 押し忘れても、寝ているあいだに送られます (この自動の設定も、AI に頼めば作ってくれます)。 私はこの2つのファイルと毎晩の自動送信で運用しています。

✓ ここまでの確認: GitHub の画面に自分のファイルが見えていて、Private と表示されている。 そして、見られたくないものが1つも混ざっていない。

02

STEP 2 — 目安 10分 / 2台目がある人だけ

2台目をそろえる

2台目でやることは、LAB 003 と同じ環境を作って、GitHub から持ってくるだけです。 むしろ大事なのは、そのあとに決めるたった1つの運用ルールのほうです。

✕ 2台で同時に触る Mac A 同じ行を直した Mac B 同じ行を直した ぶつかる どちらを残すか聞かれる 解き方を覚える必要が出てくる 初心者がいちばん心を折られる場面 ○ 同時に触らないと決める Mac A いま作業中 Mac B 閉じている ぶつからない 解き方を覚えなくてよい 機械で解かず、運用で起こさない 1人で使うなら、これで十分足ります ※ 大勢で開発するならぶつかりを解く技術が要りますが、自分ひとりなら「同時に開かない」で回避できます。覚えることが1つ減ります。

2-1. 2台目に持ってくる

2台目でも LAB 003 と同じ導入をしたうえで、 こう頼めば済みます。置き場所は LAB 005 で決めた ~/code(ユーザーフォルダ直下)に、1台目とそろえます。

GitHub の自分のリポジトリを、この Mac に持ってきて。
置き場所は ~/code にして(ユーザーフォルダ直下の code フォルダ)。

2-2. 決めるのは1つだけ

2台を同時に使わない。——これだけです。 「今日は MacBook の日」と決めたら、その日は家の Mac を触らない。 技術で解こうとせず、そもそも起こさないほうが、ひとりで使う分には圧倒的に楽です。

うっかり両方触ってしまっても、作業を始める前に必ず取り込む(pull)習慣さえあれば、 ほとんどの場合は何事もなく済みます。ぶつかる(git の用語では「コンフリクト」)のは、「同じファイルの同じ行」を両方で直したときだけです。

✓ ここまでの確認: 2台目で同じフォルダが開けて、片方で作った変更が、もう片方に届く。

03

STEP 3 — 目安 10分 / この記事の山場

運べないものに気づく(会話)

ここは、つまずきやすいところです。コードは完璧に届いているのに、 向こうの Mac で作業が再開できないことが起きます。

理由は単純です。AI との会話が、どこにも届いていないからです。 会話の記録は、コードのフォルダの外に置かれています。 つまりgit の対象になっていません。

私もここで一度つまずきました。コードは届いているのに、向こうの Mac で作業が再開できなかったのです。 向こうで新しく話しかけても、AI は昨日の話を何ひとつ知りません。 「昨日の続きから」が通じない——これが2台持ちの一番の落とし穴です。

✕ 会話をそのまま持っていこうとする 昨日の会話 git の外にある 運ぶ道が無い ✕ 向こうの Mac の AI 「昨日の続きから」が通じない コードは届いているのに、理由が分からない ○ メモに詰め替えて、コードと同じ道に乗せる 昨日の会話 要点だけ抜き出す (AI にやらせる) 引き継ぎメモ.md ただの文字ファイル=git に乗る GitHub 向こうの Mac の AI メモを読ませれば、続きから話せる 会話は運べないが、文脈は運べる

3-1. 何を書くか

作業を終えるときに、コードと同じフォルダの中に 引き継ぎメモ.mdという名前で、この形で1枚書いておきます (.md は、見出しや箇条書きを記号で書ける文字ファイルの種類。普通のテキストエディタで開けます)。 同じフォルダに置くからこそ、STEP 1 の GitHub 経由でもう1台に届きます。 自分で書く必要はありません。AI に書かせます。

# 引き継ぎメモ

- 最終更新: 2026-09-15
- 作業したコンピュータ: MacBook
- 次に作業するコンピュータ: 家の Mac

## 今どこまでできているか
(動く状態か、途中で止まっているか)

## 次にやること
1. (具体的に。ファイル名まで書く)
2.

## 決めたこと(なぜそうしたか)
(後から迷わないように、理由も書く)

## ハマった点・未解決の問題
(試して駄目だった方法も書く)

## 動作の確かめ方
(どう動かせば確認できるか)

このうち効き目がいちばん大きいのは「ハマった点」です。 うまくいった話は後から追えますが、「それはもう試して駄目だった」は 記録に残さないと必ず二度やります。

このメモは、追記ではなく毎回まるごと書き換えます。 メモが書くのは「今」だけです。 過去の経緯は LAB 003 で作った ノート側が持っているので、二重に持つ必要がありません。 追記していくと、どこが最新か分からない長い文書になって、結局読まれなくなります。

3-2. 書かせるきっかけを決める

CLAUDE.md は、 LAB 003 で作った、 「このフォルダでは AI にいつもこう振る舞ってほしい」を書いておくファイルです。 会話を始めるたびに AI が自動で読み込むので、一度書けば、毎回言い直す必要がありません (書き足した直後の会話には反映されないことがあるので、足したあとは新しい会話で試してください)。 毎回頼むのは忘れるので、ここに 「この言葉を言われたら書く」と登録してしまいます。 足す先は、AI を起動するフォルダ(コードのフォルダ)の直下にある CLAUDE.md です (LAB 006の 5-2 と同じ場所。 自分で開いて貼ってもよいですし、「次の内容を CLAUDE.md に足して」と AI に頼んでも構いません)。

## 引き継ぎメモ

次のように言われたら、**指示を待たずに** 引き継ぎメモ.md を
(既にある見出しの構成は変えずに)最新の状態に書き換えてから、
送る(push)ことを提案する。

- 「Mac を切り替える」「外出する」「今日はここまで」

また **作業を始めるとき、引き継ぎメモ.md があればまず読む**。
私が何も言わなくても読む。

後半の1行が効きます。向こうの Mac で開いた瞬間に、AI が勝手に事情を把握している状態になります。 こちらが「昨日はね……」と説明する必要がなくなります。

メモがまだ1枚も無いときは、最初の1回だけ、3-1 の枠の中身を AI に貼って 「この形で引き継ぎメモ.md を作って」と頼みます。メモができたあとは、上の登録どおり「今日はここまで」と言えば AI が書き換えます。

✓ ここまでの確認: 「今日はここまで」と言うと、メモが書き換わって送信まで提案される。 向こうの Mac で開くと、AI のほうから「前回はここで止まっていますね」と言ってくる。

04

STEP 4 — 目安 10分

iPhone から家の Mac を見る

ここからが iPhone の話です。 LAB 007 で入れた通り道が、ここで効きます。

できるのは「家の Mac で動いている画面を、iPhone のブラウザで開く」ことです。 アプリを作っていなければ出番はありませんが、 LAB 005 までを終えて何か作り始めていれば、 ここから景色が変わります。

家の Mac(つけっぱなし) 作った道具 ① 出す 作った道具 ② 出す 合言葉の金庫 出さない 家だけで使う道具 出さない ✕ LAB 007 の通り道 自分のコンピュータ同士だけ iPhone のブラウザ 作った 道具の 画面 そのまま開ける 肝は「全部は出さない」こと。出すものを1つずつ選ぶので、うっかり全部が外から見える状態になりません。

やることは2つです。iPhone にも同じ通り道(Tailscale=自分の機器同士だけをつなぐ仕組み。App Store にあります)を入れて、同じアカウントで入る。 そして外から開きたいアプリを1つずつ指定する。 指定していないものは、外からは存在しないのと同じです。 指定のしかたも、ここまでと同じくAI に頼めば済みます。

この Mac で動いているアプリ(自分が作った画面。名前が分からなければ
「さっき作ったやつ」でも伝わります)を、iPhone からも開けるようにして。
やり方は任せるので、私がやることがあればそのつど教えて。
iPhone で開くときのアドレスも教えて。

家の Mac が眠っていると、当然つながりません。 外から使いたいなら、家に置く側はスリープしない設定にしておきます (システム設定の電源に関する項目にあります。呼び方は Mac の種類や OS のバージョンで変わります)。 持ち出す側は眠って構いません。

✓ ここまでの確認: 外出先の iPhone で、家の Mac のアプリの画面が開ける。 そして出すと決めていないものは、開けない。

05

STEP 5 — 目安 5分 / 考え方の話

「頼む端末」にする

冒頭の問いに戻ります。電車の中でコードは書けるのか。 答えは変わらず「書けない」です。AI エージェント(AI があなたの Mac を直接さわれる形)は Mac / PC の道具で、 iPhone では動きません。ファイルを触って動かす相手が、そこには無いからです。

しばらく残念に思っていたのですが、あるとき見方が変わりました。 ——実行するコンピュータなら、家にある。 電車で必要だったのは「書くこと」ではなく、思いついたことを取りこぼさないことでした。

① 思いつく 電車・歩いている途中 いちばん出てくる場所 ② 積む iPhone で1行書くだけ ここが「頼む」にあたる ③ 実行する 家の Mac がやる 自分は電車にいる ④ 読む ノートに結果が残る 読んだらまた思いつく ②と④だけが外でできる作業で、どちらも iPhone で足ります。③は、5-2の仕組みを作れば自分がいなくても進みます。 「書く端末が要る」と思っていたのは、②と③を分けられると気づいていなかったからでした。

5-1. いちばん簡単な始め方

いきなり仕組みを作る必要はありません。 Obsidian(LAB 003 で使ったメモアプリ)のノートを1枚「やること」に決めて、思いついたら箇条書きで足すだけで始まります。 上の図の③「実行する」は、まずは家に帰ってから自分の手で行います。 自分がいなくても進むようになるのは、次の5-2からです。 ノートは iCloud で家の Mac にも届いているので、帰ったらこう言えば済みます。

「やること」のノートを読んで、上から順に片付けて。
1つ終わるごとに、何をしたかをノートに書き足して。

これだけで、電車で積んで、家で消化する形になります。 道具を作る必要はまだありません。

5-2. 物足りなくなったら

そのうち、積んだ作業を家の Mac が自動で1件ずつ片付ける画面を自作する方法もあります。 STEP 4 の通り道で外に出せば、電車から積んで、帰る頃には終わっていることがあります。 ——ただし、これは後の記事の話です。 人がいないあいだに AI を動かすなら、先に決めておくことがいくつかあります。 守りの作り方は LAB 012、 夜に任せる手順は LAB 014 で扱います。

なお、私はこの画面を自作して使っています。

✓ ここまでの確認: 外出中に iPhone から「やること」を1行足せて、家の Mac でそれが読める。 書けなくても、前に進んでいる状態になっていれば十分です。

ROLES

3つの端末の役割を決める

ここまでを整理すると、3つのコンピュータは同じことをする3台ではなく、 役割の違う3台になります。 これを決めておくと、「どれを持って出るか」で悩まなくなります。

家の Mac 実行する ・つけっぱなしにする ・全部ここに揃っている ・自分がいなくても動く 持ち出さない=守りが軽い MacBook 書く ・腰を据えて作業する ・カフェ・出先で使う ・終わったらメモを残す 持ち出す=LAB 007 の守りが要る iPhone 頼む・読む ・思いついたら積む ・ノートを読む ・家の画面を開く すきま時間だけで成立する 全部のコンピュータを同じように強くしようとしない。役割ごとに、必要なぶんだけ手を入れる。

LAB 007 で 「持ち出す機体かどうかで必要な守りが変わる」と書きましたが、それがここで効いてきます。 家に置くコンピュータは守りが軽くて済み、持ち出すコンピュータは重くなる。 役割を決めることは、そのまま守りの設計にもなっています。

TROUBLE

つまずき集(症状から引く)

起きていること 原因 どうするか
向こうの Mac で「昨日の続き」が通じない 会話は運ばれない 引き継ぎメモを書いて送る(STEP 3)。これは仕様なので、諦めて運用で解く
送ろうとしたら断られる 向こうの Mac の変更がまだ手元に無い 先に取り込む(pull)。作業前に必ず取り込む習慣で防げる
同じ行を両方で直してぶつかった 2台を同時に触った 今回だけは AI に「どちらを残すか見せて」と頼む。次からは同時に触らない
2台目で、1台目と同じ手順が通らない つなぎ方がコンピュータごとに違うことがある 同じ呪文(打ち込む命令)をコピーしない。AI に「この Mac でつなぎ直して」と頼む
iPhone から家の画面が開けない 家の Mac が眠っている 家に置く側はスリープしない設定にする(システム設定の電源関連の項目から)
出したはずのアプリが外から見えない 外に出すアプリの設定に名前を書き足しただけで、実際に外へつなぐ操作(反映)が済んでいない つなぐ操作まで実行する(STEP 4 の依頼文をもう一度使い、「開けない」と伝えれば AI がやってくれます)。家では見えるので気づきにくい
向こうの Mac だけ挙動が違う 設定はコンピュータごとで、同期されない 設定ファイルもコードのフォルダに入れて git に乗せ(STEP 1 の GitHub 経由)、両方に配る形にする
iPhone で AI エージェントを動かそうとして詰まる 動きません 「頼む端末」として使う(STEP 5)。相談だけならチャットのアプリでできる

FAQ

よくある質問

iPhone で本当に書けないのですか?

AI エージェント(AI があなたの Mac を直接さわれる形)は、公式には Mac / PC 向けです。チャットで相談するだけなら iPhone でもできますが、その返事を自分の Mac のファイルに反映させる手段が iPhone にはありません。iPad でも事情は同じです。

2台目の Mac は必要ですか?

必要ありません。STEP 1 は1台でも意味があります——Mac が壊れても履歴が残るからです。STEP 4・5 も、iPhone さえあれば2台目なしで成立します。2台目が要るのは「出先で腰を据えて書きたい」ときだけです。

GitHub に置くと、誰かに見られませんか?

非公開(Private)で作れば、自分以外には見えません。無料の範囲でできます。ただし「見えない」と「置いていい」は別です。合言葉の類は、非公開でも置かないのが原則です(LAB 005)。

会話の履歴を、そのまま同期できないのですか?

技術的に無理やり運ぶ方法はありますが、おすすめしません。会話は長すぎて、要点が薄まっているからです。実際にやってみると、AI に読ませるべきなのは全文ではなく「いまどこで、次に何をするか」の数行だけでした。詰め替えたほうが、結果的に早く再開できます。

同期が面倒で続きません

押すだけのファイルを2つ作って、送るほうは毎晩自動で動かすのが効きました。人の意志に頼る部分を減らすほど続きます。この考え方は、この先の記事でずっと繰り返されます。

NEXT

次の一歩

まず STEP 1(GitHub に置く)だけでも構いません。 2台目が無くても「Mac が壊れても残る」という意味があります。 STEP 3(引き継ぎメモ)は、2台目を使い始めた日にやってください。 これを知らずに移動すると、必ず一度は詰まります。

  • GitHub は必ず非公開(Private)で作る
  • 上げる前に、中身を自分の目で一度見る
  • 2台を同時に触らないと決める。技術で解かない

LAB 009

最初の道具を1つ作る

ここまでの5本は、全部土台づくりでした。 道具も、戻せる仕組みも、守りも、持ち歩く道もそろったので、 次はいよいよ何かを作ります。 最大の壁は技術ではなく「何を作るか」です。 答えは「自分が毎日困っていること、1つだけ」。 そして育てない勇気の話をします。

※ サービスの画面・名称・無料の範囲は変わることがあります。この記事は実際に使っている構成をもとにしていますが、動作を保証するものではありません。 仕事のコードを扱う場合は、勤め先の方針が優先されます。